映画『ウィキッド ふたりの魔女』セリフから学ぶ英会話
私たちに一歩を踏み出す勇気や、大切な人を想う優しさを教えてくれる名作映画の数々。美しい音楽や映像とともに紡がれる言葉は、私たちの心に残り続けます。
そうした映画のセリフには、日常会話を豊かにする素敵な英語フレーズがたくさん詰まっています。

映画の名シーンで学ぶ英会話☆彡
スクリーンを彩る生きたフレーズから
感動とリアルな英語をお届けします!

今回は、名作『ウィキッド ふたりの魔女』をピックアップ。主人公たちが自分の運命と向き合う、最高にエモーショナルなシーンの英語を一緒に紐解いていきましょう!
※この記事に掲載している写真や画像はすべてイメージです。
映画『ウィキッド』感動の名シーン(英語セリフ・日本語訳
『ウィキッド』の終盤、「Defying Gravity」の場面を紹介しています。
二人の魔女と記されるエルファバ(Elphaba)とグリンダ(Glinda)の会話と共に、二人の感情の動きにも注目してみてください。

This is not good. This is so much bigger than us. Why couldn’t you have stayed calm for once, instead of flying off the handle.
日本語訳:
まずいわ。これは私たちだけでどうにかできる話じゃない!
どうして一度くらい冷静でいられなかったの?
また感情に任せて突っ走ってしまって。
【語句の説明】
- 「Why couldn’t you have stayed calm for once?」は過去への非難を表しています。
- 「flying off the handle」:「かっとなる」「暴走する」の意味。

I know, but I don’t want it. I can’t want it any more. Something has changed. Something is not the same within me. I’m through with playing by the rules. It’s time to trust my instincts.
日本語訳:
わかってる。でも、もうそんな生き方はしたくない。
これ以上望むわけにはいかない。
私の中で何かが変わった。
もう以前の私じゃない。
決められたルールに従うだけの人生にはうんざり。
これからは自分の直感を信じるわ。
【語句の説明】
- 「I don’t want it」は、「そんな人生は望まない」という意味です。
この it は、直前のグリンダのセリフ(This is so much bigger than us = 私たちには大きすぎる問題、つまり『体制に順応して生きること』)を指しています。 - 「Something has changed」と「Something is not the same within me」は同じ内容を繰り返して強調しています。
- 「I’m through with~」は、「~とはもう終わり」「~はうんざり」という意味です。

Can’t I make you understand you are having delusions of grandeur.
日本語訳:
どうして分かってくれないの?
それはただの誇大妄想よ。
【語句の説明】
- 「Can’t I make you understand…?」は「どうして分かってくれないの?」という嘆きの気持ちを表しています。
- delusions:妄想
- grandeur:壮大さ

Come with me. Think of what we could do together. Together we are Unlimited. We’ll be greatest team there’s ever been, Glinda. Dreams the way we planned them. If we work in tandem. There is no fight we can’t win. Just you and I defying gravity. With you and I defying gravity. They will never bring us down.
日本語訳:
私と来て。
私たちに何ができるか考えてみて。
二人なら何だってできるわ。
二人一緒なら最強のチームよ、グリンダ。
思い描いた夢を叶えられる。
ふたりで手を携えば、勝てない戦いなんてない。
あなたと私で、すべての束縛を乗り越えていくの。
誰にも私たちを引きずり下ろすことはできない。
【語句の説明】
- 「Unlimited」は「無限」という言葉から「何だってできる」「可能性は無限よ」という意味に拡がります。
- 「Defying gravity」は『ウィキッド』では単なる重力ではなく「束縛や常識に逆らう」という象徴的意味を持ちます。
- in tandem(タンデム):ふたつのものが協力して
心に刺さる&日常会話で使えるフレーズ解説
今回の会話からピックアップして、フレーズ解説をしています。
①「Why couldn’t you ~?」~してくれてもよかったのに

Why couldn’t you have stayed calm for once?
「Why couldn’t you ~?」で「どうしてできなかったの?」という意味で、「どうして一度くらい冷静でいられなかったの?」と訳しています。
〈Why couldn’t you + have + 過去分詞〉 で、『(あの時)どうして〜してくれなかったの(してくれたってよかったのに)』という過去の後悔や非難を表す形です。
このグリンダの言葉の中には、「冷静になってくれてもよかったのに」という気持ちが込められています。
同じような使い方の例
- Why couldn’t you have told me earlier?
どうしてもっと早く言ってくれなかったの?
② There is no ~.「そこには~がない」

There is no fight we can’t win.
There is no ~.は、「そこには~がない」という意味で、「勝てない戦いなんてない。」と訳しています。
同じような使い方の例
- There is no need to fear the future.
将来を恐れる必要なんてない。 - There is no doubt about that.
それを疑う余地がないよ。
【ファン必見】このシーンの英語がもっと味わい深くなる裏話
グリンダとエルファバ。お互いの魅力を感じ、お互いに信じあう友達同士。そんな中、緑の肌を持ち、特殊な力が宿っているエルファバは、いつのまにか権力者によって縛られていくことに気づき、それを拒絶します。
彼女が力強く歌う歌詞の中で出てくる「I’m defying gravity.」というフレーズには、単に重力にあらがうという意味だけではなく、「自分を縛り付けている束縛や常識に逆らう。」という意味があります。そして、彼女の言葉から「I trust my instincts.」(自分が信じた方を信じる!)という強い意志を感じさせます。
そして、このセリフの後、エルファバは黒いマントをさっそうと羽織り、魔法のほうきを手に空に飛び立ちます。作品の最も有名な楽曲「Defying Gravity(自由を求めて)」に載せて、彼女の弱さを見せまいと力強く歌う場面は、最高に感動を呼び起こすシーンになっています。
『ウィキッド ふたりの魔女』作品紹介
『ウィキッド』は、児童文学の傑作「オズの魔法使い」に登場する「オズの国」を舞台に、あの物語を別の角度から辿る、もうひとつのストーリーです。
『ウィキッド ふたりの魔女』のあらすじ
生まれた時から緑色の肌と魔法の力を持つエルファバ(Elphaba)。明るく容姿端麗なグリンダ(Glinda)。シズ大学で出会った二人はとても対照的ですが、いつしか、かけがえのない友情が芽生えます。
ある日、二人は国を統治する「オズの魔法使い」から招待状が届き、首都エメラルドシティーへ。そこで魔法使いの隠された秘密を知ってしまったエルファバは、自分の正義のために戦うことを決意します。
お互いの幸せを願いながらも、二人は大きな時代の渦によって、異なる運命へと導かれていくのです。
映画「ウィキッド」は、2026年公開、最終章『ウィキッド 永遠の約束』へ続きます。二人の運命はどうなるのか、ご期待ください。
ブロードウェイで大ヒット!名作ミュージカル「Wicked」
2003年にブロードウェイで初演されて以来、世界中で愛され続けてきた名作ミュージカル。日本でも劇団四季によって上演され、多くのファンを魅了し続けています。
映画『ウィキッド ふたりの魔女』の概要
そして2025年、第1部『ウィキッド ふたりの魔女』としてついに映画化! 映画版で二人の魔女を演じるのは、圧倒的な表現力を誇る実力派俳優シンシア・エリヴォ(Cynthia Erivo)と、世界的なトップスターであるアリアナ・グランデ(Ariana Grande)。二人の圧倒的な歌唱力と表現力が、スクリーンに繰り広げられる美しい映像と重なり、観る人の心を揺さぶる素晴らしい芸術作品となっています。
代表曲「Defying Gravity(自由を求めて)」に込められた意味
『ウィキッド』の代名詞ともいえる名曲「Defying Gravity」。このタイトルは、単に物理的な重力に逆らうという意味だけでなく、「権力や周りからの圧力にあらがって、自分の信念を貫き通す」という強い決意が込められています。
まとめ&声に出して言ってみよう!
ちなみに、タイトルにもなっている英語の「wicked(ウィキッド)」は、本来の「邪悪な」という意味だけでなく、若者言葉やスラングとして「最高!」「ヤバい!」という真逆の意味でも使われる面白い単語です。常識をひっくり返すようなエルファバの強さにぴったりの言葉ですよね。
今回ご紹介したフレーズは、どれも自分の心に軸を持ちたい時に背中を押してくれる言葉ばかり。ぜひ二人のキャラクターになりきって、感情を込めながら声に出して呟いてみてくださいね!
